16年6月5日、参議院本会議で民主党・社民党が欠席する中、『年金保険料引上げ』『年金給付水準引下げ』を柱とする年金改革法が成立しました。その際、厚生労働省が改正内容の算定根拠とした数値等々が、新聞・テレビ等マスコミを通じて少しずつ明らかになってきました。
☆保険料引き上げシュミレーション |
厚生年金は本年10月より、毎年0.354%引上げ。
2017年以降18.3%で固定。国民年金は、来年4月以降、毎年月額280円ずつ引上げ、2017年4月以降、月額16,900円で固定。(
2004年度と比べて年間で43,200円の負担アップ) |
ボーナスを含んだ
月給額
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月額社会保険料 (被保険者負担分)
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項 目
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2004年
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2017年
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36万円
(年収432万円)
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厚年保険料
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24,444円
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32,940円
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年間負担アップ
101,952円
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健康保険料
(介護保険料含)
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16,758円
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16,758円
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合 計
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41,202円
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49,698円
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50万円
(年収600万円)
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厚年保険料
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33,950円
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45,750円
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年間負担アップ
141,600円
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健康保険料
(介護保険料含)
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23,275円
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23,275円
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合 計
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57,225円
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69,025円
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※健康保険料(介護保険料含)は2004年度4月現在で算出。(今後、引上げ予定)
◎ |
年金の国庫負担を1/3から1/2へ |
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1/3から1/2にするためには、財源が2004年度現在で
2.7兆円必要と言われていますが、今だその財源の目途は立っていません。 |
◎ |
積立金の運用利回り 3.2%(年利) |
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年金積立金を年利 3.2%で運用する事を想定しています。
ちなみに、普通国債10年ものの利回りは 1.4%前後、平成15年度の生命保険予定利率は 1.5%前後です。 |
◎ |
年金給付水準 50%以上を確保 |
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税金・社会保険料控除後の現役で働く給与所得者の
平均手取賃金に対する、税金・介護保険料等社会保険料控除前の年金給付額の水準です。
ちなみに、モデルとして2004年の現役の平均手取賃金(ボーナス込)を393,000円、2023年の現役平均手取賃金(ボーナス込)を
462,000円と想定しています。 |
◎ |
合計特殊出生率 1.31人 |
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合計特殊出生率とは、1人の女性が一生涯で出産する平均子供数で、公的年金を支える加入者数(被保険者数)を算出する為の重要な指標です。
今回の年金改正では、将来人口の予想として合計特殊出生率を2007年に1.31人で下げ止まるとし、2050年には 1.39人、2100年
1.73人まで上昇すると想定しています。
しかし、去る6月10日発表された2003年の合計特殊出生率は
1.29人で過去最低となり想定を下回る数値でした。 |
◎ |
現役世代の賃金上昇率 毎年2.1%上昇 |
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働く人々の給料は毎年少し
ずつ上昇していくとの考えに基づいて、2009年以降の賃金上昇率は、平均
2.1%と想定しています。 |
◎ |
物価上昇率 毎年1.0%上昇 |
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毎年の物価が 1.0%上昇する
ことを想定しています。 |
皆さんは、これらの
計算基礎数値について、どうお考えになりますか?
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